開催趣旨

近年、従来のがん治療法に加え、多様な新規がん治療モダリティの開発が飛躍的に進んでいます。CAR-T療法の成功により細胞医薬が注目を浴びています。また、免疫応答に影響を与える腸内細菌を制御する新たなファージ療法や、mRNA創薬の技術革新により、がんワクチンや新規免疫治療の可能性が広がっています。さらに、局所的に高エネルギーを集積させる光濃縮技術を活用した微量タンパク質の測定や、新たな治療アプローチが期待されています。たとえば、抗体エンジニアリング技術の進歩により、二重特異性抗体や抗体薬剤複合体のような新世代の抗体医薬の開発が加速しており、がん治療の選択肢が広がっています。加えて、デザイナーエクソソームは、次世代のドラッグデリバリーシステムとしての実用化が期待されるだけでなく、免疫チェックポイント阻害剤の効果を向上させる可能性も示唆されています。

本セミナーでは、これらの最先端技術を紹介し、より効果的な個別化医療を目指したがん治療の未来像を探ります。

プログラム

10:30～10:35	挨拶 公益財団法人 千里ライフサイエンス振興財団 理事長　審良 静男
10:35～10:50	はじめに 大阪公立大学大学院 医学研究科 病態生理学 教授　大谷 直子
10:50～11:30	がんに対する遺伝子細胞治療の現状と展望 大阪大学大学院 医学系研究科 血液･腫瘍内科学 教授　保仙 直毅
11:30～12:10	メタゲノム解析を基盤とした移植片対宿主病に関連する腸内細菌の制御 大阪公立大学大学院 医学系研究科 ゲノム免疫学 准教授／東京大学医科学研究所附属ヒトゲノム解析センター メタゲノム医学分野 特任准教授(兼)　藤本 康介
	～昼 食～
13:20～14:00	光濃縮システムによる低侵襲ハイスループット体液マーカー計測法の開発 大阪公立大学大学院 理学研究科 教授／LAC-SYS研究所 所長　飯田 琢也
14:00～14:40	mRNA創薬とガン治療への応用 大阪大学 感染症総合教育研究拠点(CiDER) 臨床生命工学チーム 教授　位髙 啓史
	～休　憩～
14:50～15:30	抗体エンジニアリング技術を用いた抗腫瘍抗体の創出 中外製薬式会社 研究本部バイオ医薬研究部 兼 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　   　　          トランスレーショナルリサーチ本部 プロジェクト推進部 副部長･主席研究員　櫻井 実香
15:30～16:10	デザイナーエクソソームによる免疫制御とその品質管理 金沢大学 ナノ生命科学研究所 教授／医学系 免疫学 教授　華山 力成
16:10～16:20	おわりに 大阪大学大学院医学研究科 血液･腫瘍内科学 教授　保仙 直毅

セミナー終了後、ロビーにて講師と会場参加者との交流会を実施いたします。

応募要領

・参加費： 無　料
・定 員 ： 会場参加　100名、 WEB参加　500名
・申込締切日： 2025年8月28日（木）
※要事前申し込み（先着順）
※どちらも定員になり次第締め切ります。

申込方法

下記、参加申込からお申込みください。（定員になり次第、締め切ります。）
携帯電話（フィーチャーフォン・ガラケー）からは正しく動作しない可能性があります。
参加申込者には、受付メールを送付します。
また、開催日前に会場参加者には参加案内を、Web参加者には参加方法をお知らせします。

参加申込

お問い合わせ先

公益財団法人千里ライフサイエンス振興財団　セミナー事務局 係
ono-2024〔at〕senri-life.or.jp
（↑〔at〕を半角の@に置き換えて送信してください。）