次世代シークエンサーに象徴されるゲノム配列技術の著しい発達により、膨大なデータが得られる時代が到来した一方、大容量のゲノム・オミクス情報を横断的に解釈し、社会還元するための学問へのニーズが高まっている。バイオインフォマティクスは生命科学領域における情報解析学問であり、日々発展するゲノム・オミクス情報の分野横断的な統合に適した研究分野として注目されている。従来の統計解析手法に加えて機械学習などの最先端の情報解析技術を活用し、大規模ヒト疾患ゲノム解析と統合することで、疾患病態の解明、個別化医療の社会実装、ゲノム創薬の推進などに貢献できることが明らかとなりつつある。シングルセル解析による一細胞レベルでの遺伝子動態も観測可能となり、今後の展開に期待が寄せられている。一方、従来の想定を超えた大規模情報の取り扱いなど、新たな課題も見出されている。本シンポジウムでは、バイオインフォマティクスを巡る最先端の知見を紹介したい。
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ポスター プログラム 要旨集 |
13:00~13:05
挨拶 |
公益財団法人千里ライフサイエンス振興財団
理事長 審良静男 |
13:05~13:20
はじめに |
大阪大学大学院医学系研究科 遺伝統計学
教授 岡田随象 |
13:20~14:00
遺伝統計学による病態解明・創薬・個別化医療 |
大阪大学大学院医学系研究科 遺伝統計学 教授
東京大学大学院医学系研究科 遺伝情報学 教授
理化学研究所 生命医科学研究センター チームリーダー
岡田随象 |
14:00~14:40
がん全ゲノムシークエンス解析の最前線 |
国立がん研究センター 研究所 ゲノム解析基盤開発分野
分野長 白石友一 |
~休 憩~ |
14:50~15:30
量子時代におけるゲノム解析データのセキュアな活用 |
株式会社東芝 研究開発センター 情報通信プラットフォーム研究所
コンピュータ&ネットワークシステムラボラトリー
研究主幹 佐藤英昭 |
15:30~16:10
大規模バイオバンクリソースを活用した遺伝統計解析 |
東北大学大学院医学系研究科 AIフロンティア新医療創生分野 教授
理化学研究所 革新知能統合研究センター チームリーダー
田宮 元 |
~休 憩~ |
16:20~17:00
自然免疫応答の遺伝的多様性を単一細胞分解能で理解する |
国立成育医療研究センター エコチル調査研究部 遺伝子解析室
チームリーダー 熊坂夏彦 |
17:00~17:40
オミクス解析における人工知能技術の活用 |
東京医科歯科大学 M&Dデータ科学センター
AIシステム医科学分野
教授 清水秀幸 |
17:40~17:50
おわりに |
東北大学大学院医学系研究科 AIフロンティア新医療創生分野
教授 田宮 元 |